商談前リサーチは10分で終わる:AIで顧客情報を整理する型
企業サイト、ニュース、公開情報をもとに、商談前に把握すべき顧客課題と仮説を整理します。
- 商談前リサーチの型を理解する
- 顧客課題の仮説を作れる
- 質問リストを準備できる
商談前のリサーチは、Google検索から始まり、会社HP・ニュース・決算資料を渡り歩いて情報を集める——気づけば30分、という作業です。しかも「調べたつもりでも、情報が浅くて刺さらない」ことも少なくありません。ChatGPTを使えば、この準備を10分ほどに縮められます。
このレッスンで作るのは、毎回同じ形で使える「商談前ブリーフィングの型」です。会社概要・直近の動き・課題の仮説・商談で使える切り出しの4点を、1枚に整理します。
大事なのは2つ。機密情報を入れないことと、AIの情報を鵜呑みにしないことです。AIは古い情報や推測を混ぜることがあるので、確認すべき点に印を付けさせて使います。
【ルール】機密は入れない
最初のルールです。顧客名・案件名・見積金額・お預かりした機密情報は入力しません。調べるのは公開情報だけです。会社名を伏せる必要があるときは「取引先X」に置き換えます。
公開情報を渡す(会社名か、本文の貼り付け)
Web検索が使えるChatGPTなら、会社名を伝えるだけである程度は調べられます。ただし確実なのは、会社HP・IR・プレスの本文をコピーして貼り付ける方法です。これなら最新の情報も、正確に渡せます。
4つの型で整理させる
「①会社概要 ②直近3〜6か月の動き(資金調達・人事・新製品・決算コメント)③想定される課題の仮説 ④商談で使える切り出し3本」の形で出力させます。とくに②の「直近の動き」は、商談の入り口として効きます。
確認ポイントに印を付けさせる
AIの情報には、古いものや推測が混ざります。「事実には【要確認】と印を付け、確認すべき一次ソース(公式IR・プレスなど)も挙げて」と頼みます。商談で使う前に、その部分だけ自分で裏を取ります。
【 】の部分を自分の業務内容に置き換えて、そのまま貼り付けて使えます。
01 商談前ブリーフィングを1枚で作る
使う場面:初回商談の前に、相手企業の要点を整理したいとき
あなたはBtoB営業に特化した情報アナリストです。 以下の【企業情報】をもとに、初回商談用のブリーフィングを作成してください。推測は【要確認】と明記し、断定しないでください。 # 出力(次の4ブロックで。各項目に出典の手がかりも書く) ①会社概要(事業・規模・直近の業績トピック) ②直近3〜6か月のトリガーイベント(資金調達・人事・新製品・決算コメントなど) ③想定される経営課題の仮説(3つ、根拠つき) ④商談冒頭で使える切り出しトーク(3本、各30秒で話せる長さ) 【企業情報】 (記入例:会社HP・IR・プレスの本文を貼り付ける。または会社名:◯◯。機密は入れない)
02 商談相手(人)を理解する
使う場面:会社だけでなく、担当者に刺さる準備をしたいとき
あなたは営業コーチです。 次の商談相手について、公開情報(役職・部署・想定KPI)から「この人が気にしていそうな論点」と「地雷になりそうな話題」を、各3つ挙げてください。 - 相手:(記入例:製造業の情報システム部長) - 扱う商材:(記入例:営業支援ツール) 最後に、その人の立場で刺さる質問を3つ提案してください。
03 あやしい所を洗い出して裏を取る
使う場面:ブリーフィングの中で、確認が必要な箇所を知りたいとき
次の商談ブリーフィングを読み、①事実として裏取りが必要な箇所 ②古い可能性がある情報 ③出典が不明な主張 を一覧にしてください。 各項目に「確認すべき一次ソース(例:公式IR、プレスリリース)」を添えてください。 【ブリーフィング】 (記入例:前のカードの出力を貼り付ける)
①会社概要:製造業向けSaaSを提供。従業員 約200名。(【要確認】直近の売上規模)
②直近の動き:3か月前にシリーズBで5億円を調達(【要確認】出典=プレスリリース)。営業DXの強化に言及するコメントあり。
④切り出し:「先日の資金調達、拝見しました。営業体制の強化を進められていると伺い、〜」 【要確認】が付いた部分だけ、公式サイトなどで裏を取れば、安心して商談に持っていけます。「直近の動き」を切り出しに使うと、相手に「よく調べているな」と伝わります。
AIの情報をそのまま信じて、商談で話す
AIは古い情報や、存在しない事実を混ぜることがあります。数字・日付・固有名詞は【要確認】として、公式情報で裏を取ってから使います。
顧客名や案件を、そのまま入力する
調べるのは公開情報だけにし、機密は入れません。必要なら会社名も「取引先X」に伏せます。
会社のことだけ調べて満足する
商談相手は「人」です。担当者の役職・部署から、その人が気にしている論点まで想像しておくと、話が刺さります。
- 機密情報(顧客名・案件・金額)を入力していない
- 会社概要・直近の動き・課題仮説・切り出しがそろっている
- 事実に【要確認】が付き、一次ソースを確認した
- 商談相手(人)の想定課題も考えた
- 「直近の動き」を切り出しに使える形にした
架空企業の情報をもとに、商談前メモを作成します。
ChatGPTは、会社の最新情報を調べられますか?
Web検索が使えるChatGPTなら、ある程度は調べられます。ただし情報が古かったり、不正確なこともあるため、公式サイトやプレスの本文を貼り付けて渡すのが確実です。どちらの場合も、事実は必ず裏を取ります。
会社名を入れて調べてもらっても大丈夫ですか?
公開されている会社の一般情報なら問題ありません。ただし、自社の案件名・見積・預かった機密は入れないでください。心配なときは会社名も伏せて、公開情報の本文だけを貼ります。
調べた情報が古いかどうか、どう見抜きますか?
AIに「古い可能性がある情報を挙げて」と聞き、日付のある一次ソース(プレスリリース・IR)で確認します。とくに人事・業績・製品の情報は変わりやすいので注意します。
次の商談前に、この4つの型(会社概要・直近の動き・課題仮説・切り出し)でブリーフィングを作らせてみましょう。使うプロンプトを保存しておけば、毎回10分で同じ品質の準備ができます。慣れたら、この仮説を次の「商談準備(質問リスト)」のレッスンにつなげると、商談の精度がさらに上がります。
無料レッスンは個人の実践。法人向けには社内導入の仕組みを提供します。
生成AI導入リーダーシップ・プログラムでは、管理者向けロードマップ、社内AI利用ルール、部署別活用設計、社員Activation Pathsまで含めて設計します。